学資保険をご検討の皆さまへ

学資保険をご検討の皆さまへ

保険マエストロのブログをご覧いただき、ありがとうございます。
今回は「学資保険」をテーマに書きたいと思いますので、宜しくお願い致します。
お子さんがお生まれになる家庭であれば、必ずと言っていいほど検討されるであろう学資保険。
学資保険を選ぶ際のポイントをまとめていますので、是非最後までご覧いただけると幸いです。

学資保険を選ぶポイント

これまで学資保険の加入を検討される方とたくさんお会いする機会が多くありました。その中で学資保険に求める要件は以下の3つだけでした。

1.返戻率 

2.保険だから万一も安心

3.銀行預金だと使ってしまう

いまだに、「子どもが生まれたら学資保険」というイメージが残っており、学資保険を検討している理由として「なんとなく」と仰る親御様はとても多い印象です。
それでは実際に学資保険を選ぶポイントをお伝えします。

学資保険を選ぶポイント その①「返戻率」

学資保険を選ぶポイントとして圧倒的に多いのは「返戻率の高さ」です。返戻率とは、支払った保険料に対してどれくらいの割合で溜まっているかというもので、100%以上になると支払った保険料より多くなっているので、積立方法としてとても有効だ。というわけです。反対に100%を下回る返戻率の場合は「元本割れ」と言われ、支払った保険料より溜まっている金額が少ないわけですから、積立方法としてはいかがなものか。ということになります。

結論:学資保険の返戻率が高かったのは過去の話

早速、結論ですが現在の学資保険は返戻率が低い商品となっています。ほとんどの商品が元本割れをしてしまっており、唯一元本割れしない商品もありますが、頑張っても18年間で101%~103%程のパフォーマンスで、体裁を保つのがやっとです。学資保険に返戻率を求めている方はこの時点で検討から外れてしまうかもしれません。

原因:日本国債の金利が下がったので返戻率が低くなった

学資保険の返戻率が低くなった理由は日本国債の金利低下です。学資保険は日本円で積み立てる固定金利の金融商品です。金融商品には法律で決められた運用先があり学資保険は日本の国債で運用しなければならず、その金利が低くなっているから必然的に返戻率が低くなっています。これは銀行預金も同じで、日本で「マイナス金利」という言葉が出た2016年あたりから、運用益が出せない状態が続き、販売停止や元本割れなどが起こっています。

平成1年頃の日本国債の金利を見ると約4~6%ですが、現在令和2年の数値は-0.15~0.5%ととても低いことが分かるかと思います。(参考:財務省HP)

学資保険を選ぶポイント その②「払込免除」

生命保険だけが持つ特徴であり最大のポイントであると思います。残念ながら最大のポイントと言いながらも①の「返戻率」の陰に隠れて二の次となっていることが多いです。学資保険に加入すると、契約者である親御様に万が一があった場合には以後の保険料の払い込みが免除されます。保険料が免除され、なおかつ予定通りのタイミングで学資金を受け取ることができるので、学資保険を始めた時点でお子様の大事な教育費の準備をすることができます。このように保険という観点から学資保険をお持ちになるのであれば返戻率の低さも気にならないかもしれません。

三大疾病や介護などの就労不能時に免除されない

万が一の際に払込免除になる学資保険ですが、三大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)や介護状態になった場合には払込免除となりません。実際に働けなくなって収入が減ることや、治療に専念するための時間や費用についても考えておく必要があるでしょう。

 

学資保険を選ぶポイント その③「子どもの病気やケガの保障」

「お子様の病気やケガの際に保障があると安心」という親御さんもいらっしゃいます。生命保険で資産形成をしたいとお考えになった場合に気を付けて頂きたいことは、保険という機能が高くなればなるほど貯蓄性は損なわれていくという点です。しかしながら、返戻率をそこまで重要視されずに「教育資金の確保およびお子様の医療費」を持ちたいということであれば、医療保険付きの学資保険などを選ぶこともできます。

自治体ごとに子どもの医療費助成がある

お子様の医療費については、基本的に自治体から助成がなされており、一般的には15歳の年度末までは医療費がかからないようになっています。各自治体によって年齢や自己負担等が異なりますので、詳しくは「乳幼児医療費助成制度」と調べてみてください。

学資保険の他に、学資プランとなり得る方法もいくつかあります。

学資プランのトレンドについて

まとめ

学資保険を選ぶポイントは「返戻率/保障範囲」の2つ!

現在の学資保険では、過去のような返戻率は期待できず、保障範囲を意識すると元本割れとなってしまいます。
保険は保険として割り切って持つか、返戻率を考えた場合には他の手段も視野に入れても良いでしょう。

学資保険を選ぶ前に!

学資保険はひとつの手段に過ぎません。まずは教育資金が「いつ?どのくらい?」必要なのか、家計からいくらまで貯蓄に回せるのか?そして教育資金以外に掛かる費用も予測を立てておいてこそ万全な準備が可能となります。
ぜひ、ライフプランニングを作成なさることをオススメします。