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地震保険は入った方が良いの?
地震や噴火などで建物や家財などの損害保障が受けられる「地震保険」。
火災保険に付帯して任意で加入するものになります。
「火災保険は入る予定だけど、地震保険って本当に必要?」と思われている方もいますよね?
今回は地震保険の保障内容や重要性について解説していきます。
結論:地震保険は加入すべき
今後30年で大きな地震が発生する可能性が高いと言われている我が国。
火災保険契約数のうち、どのくらい地震保険に加入されているかと近年では70%弱となっています。
加入率は下図の通りです。
引用:損害保険料率算出機構HP
10年前に比べると約20%増加していますが、まだまだ加入されていない方も多いようです。
しかし、結論を言うと地震保険は加入することをオススメします。
理由は色々とあるのですが、重要な部分を挙げるとするならば下記の2つ。
・地震による火災は火災保険で賄えないから
・大地震では被害金額が甚大であるから
ひとつずつ説明していきますね。
■地震による火災は火災保険で賄えないから
地震保険の損害保障範囲は下記のようなケースが起こったときに該当してきます。
- 地震のゆれにより発生した倒壊などの損害
- 地震により発生した火災による損害
- 地震により発生した地滑り
- 地震により発生した洪水による損害
- 地震、噴火により発生した津波による損害
- 噴火により流出した溶岩や火山灰などによる損害
この中で注目して頂きたいのが「火災」についてです。
通常、火災保険に加入していれば全ての火災が保障対象になると思いますよね?
しかし、実際には地震が原因で発生した火災に対しては、「地震保険」に加入していないと保障されないんです。
火災保険だけで賄えない火災があることをしっかりと把握しておきましょう。
■大地震では被害金額が甚大であるから
地震保険の保険金額は火災保険の30~50%の範囲内で設定が可能。
下表が損害の程度による保険金の支払金額になります。
※1損害の程度が一部損に至らない場合は、保険金は支払われません。
※2建物と家財はそれぞれ別に損害の程度が認定されます。
※3主要構造部に損害が生じていなくても、この場合には水濡れによる汚損や汚物の流入等の損害が発生するため、一部損とみなして補償されます。
引用:損害保険料率算出機構HP
これを踏まえ、実際にどの程度の損害リスクがあるのか見てみましょう。
2016年に起きた熊本地震を例にすると被災率(地震保険の支払件数を契約件数で除した割合)は
熊本県 全損4.1% 半損26.5% 一部損42.5%
大分県 全損0% 半損0.7% 一部損9.4%
引用:損害保険料率算出機構HP
という内容になっております。
もちろん、建物の性能によって被害状況は異なりますが、大地震による被害が甚大であることはデータを見るとよく分かりますね。
今後、日本のどの地域で大きな地震が発生するかは分かりませんが、しっかりとした対策は必要になります。
建物性能によって保険料割引も
「地震保険の重要性は理解出来たが、保険料が高いのでは?」と気にされる方も多いと思います。
地震保険の基本料金は建物の構造と所在地によって異なります。
ただし、これから住宅購入を検討する場合、耐震性能が優れている建物には割引が適用されます。
詳細は下表をご覧下さい。
耐震性能 | 割引率 |
耐震等級1 | 10% |
耐震等2 | 30% |
耐震等級3 | 50% |
免震建築物 | 50% |
性能の良い建物は快適な暮らしを実現するだけでなく、上記のような割引も受けることが出来ます。
地震リスクに備えを
住宅購入する際に多くの方が火災保険に加入されると思います。
しかし、地震保険に関してはまだまだ加入率が十分でないのが現状。
生命保険や医療保険と同じように地震保険は家族の暮らしを守るための重要な保険です。
これから住宅購入を検討される方はもちろん、すでに持ち家を持たれている方もぜひ検討してみてはいかがでしょうか?
