生命保険の契約変更テクニック2「コンバージョン・変換」について

コンバージョン・変換について

日頃より保険マエストロのブログをご覧いただきありがとうございます!
今回は、前回に引き続き、生命保険の契約変更テクニック「コンバージョン・変換」について書きたいと思います。

なお、この記事はYouTube動画と連動しております。
ページ下部にリンクを貼っておきますので合わせてご視聴ください。

コンバージョン・変換を使うシチュエーションとは

コンバージョン・変換の契約変更を選択する場面としては、保険を契約してから一定の期間が経ったタイミングが多いです。おおよそ60歳以降の方がこのテクニックを使うケースが一般的ではないかと思います。

具体的なケースでお伝えします。
例えば、ガンになってしまった場合やその他の病気により、余命宣告があったとします。

余命数年と宣告されると、ご自身が「保険金でいくら遺すことができるのか」という不安が出てきたり、「保険金が足りるのか」気になるところかと思います。

例えば「余命3年」と宣告された時に、ご自身の加入する生命保険の内容を確認した際に「保険金1,000万円、残りの保険期間2年」であったとします。

当然ですが、2年の間にお亡くなりになれば1,000万円は受け取れるのですが、2年を超えてからお亡くなりになった場合には、保険契約は満了していますから、1,000万円は受け取ることができません。

仮に皆さんの立場で、保険金が受け取れるように保険期間を延長することができれば、安心ではないでしょうか?

個人であれば1,000万円~2,000万円、法人であれば5,000万円~1億円ほどの規模になるかと思いますが(状況によって変わります)このような不安に対して受け取れる可能性を上げる術として、「コンバージョン・変換」が用意されています。

コンバージョン・変換とは何か

コンバージョンとは、保険の種類を変換する制度のことです。具体的にどのようなものかご説明します。

特徴としては以下です。

1.告知や健康上の審査がなくても変換ができる
生命保険に加入する際には、必ず健康状態を問われることになります。先ほどの例の場合60歳を過ぎてくると、多くの方が何かしらの病気やお身体の不調を持っていらっしゃる方が多いと思います。
変換をする際には、これらの健康状態が問われることはありません。

これは大きなポイントだと思います。

2.保険金の引継ぎが可能
コンバージョンをする場合には現在の契約がベースとなりますので、変換後の保険金額は現在の保険金額内で設定が可能となります。
同額もしくは若干少なくなる場合もあります。もちろん、この金額の範囲内で設定が可能ですので、金額を下げることはできるのですが、保険金を現在の保険金額よりも上げることはできません。

また、保険の期間についてはご自身で選ぶことができます。例えば、10年間の保険期間にすることや、一生涯の終身保険にすることもできます。

前述の例でいうと、残りの保険期間が2年でしたが、コンバージョンすることで2年を超えて保険を持つことができますので、余命3年の期間にも安心することができるようになるはずです。

3.保障の範囲
生命保険には保障範囲があります。三大疾病になったら給付金が出たり、万が一亡くなったら保険金が受け取れるといった具合です。
コンバージョンをした場合には、現在の保障範囲を踏襲して同じ保障範囲で持つか、保障範囲を狭めて死亡保障だけとして持つか選ぶことも可能です。

コンバージョン・変換の注意点

1.条件が複雑
コンバージョンは、変更できる条件が複雑になる傾向になります。保険会社や商品によってコンバージョンの条件が変わってきます。
例えば、保険の対象になっている年齢が80歳までの場合、かつ保険契約の満了日まで2年前である時にコンバージョンが可能であるという条件です。

もちろん商品によってはできないものもあります。

2.コンバージョンした際の保険料について
コンバージョン後の保険料については、その時の年齢での保険料になりますので必然的に保険料は高くります。
例として、保険金2,000万円が90歳で満了する定期保険をコンバージョンして100歳まで延長した場合、年間の保険料が約490万円ということもありました。

ここまで保険料が上がってしまうと現実的ではないですよね。
ということで、コンバージョンを選択した年齢や保険内容によって保険料は大きく変わることになります。

3.特別条件が付いている場合にコンバージョンが出来ない
生命保険は加入の際に健康上の審査・告知があるといいましたが、その状況によっては特別条件が付くこともあります。例えば通常の契約よりも割増された保険料となったり、保障期間の削減があったりです。

この特別条件が付く契約に関しては、コンバージョンができないことが多いです。

まずは、ご自身の加入している保険もしくはご両親がご加入されている契約も含めて担当者にご確認いただくことが良いかと思います。

転換とは異なる

なお、変換と似た意味に捉えられてしまいがちな「転換」という契約変更も存在します。

これは、現在の契約を下取りに出して、新しい保険に加入することとイメージしてもらえば良いかと思います。

新規で加入しなおすわけですから、健康上の審査・告知も改めて必要になってしまいます。

転換の対象としては、現役世代において見られることもあり、新しい条件の保険が販売されたタイミングなどで提

案されることが多いようです。

こちらはコンバージョン・変換とは全く異なりますので覚えておいていただけると幸いです。

まとめ

今回はコンバージョン・変換についてお伝えいたしました。

保険の使い方を知ることにより、そのシチュエーションに立った時に、担当者へ相談してみようと考えることができるので、頭の片隅に置いていただけると良いかと思います。

YouTube動画でもご紹介しておりますので合わせてご視聴ください。

少しでもご参考になれば、いいね・コメント・チャンネル登録をいただけると嬉しいです!

宜しくお願いいたします。