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医療保険は必要なのか?不必要なのか?
皆さま、ケガや病気になった時のための「医療保険」はしっかり加入されていますか?
11月19日に開かれた医療保険部会で、厚生労働省は後期高齢者(75歳以上)の医療費の窓口負担を1割から2割に引き上げる改革案が示されました。
具体的には、一定所得以上の人は医療費を2割に引き上げるというもの。
少子高齢化の波により、このような保険制度の改正は今後も続くでしょう。
公的な健康保険制度の見直しがされる中、自助努力がより一層必要になってきます。
その対策の一つが「医療保険」です。
(公財)生命保険文化センターの調べによると、平成30年度医療保険の加入率は88.5%となっております。
引用:公益財団法人 生命保険文化センター
平成30年度「生命保険に関する全国実態調査」
しかし、SNSなどの口コミでは
「医療保険は絶対入った方が良い」
「医療保険なんて入らず、資産運用をしよう」
など、様々な意見が出ており、「本当の所、保険に入った方が良いのかどうか分からない」という方も多いのではないでしょうか?
今回は医療保険の必要性について解説していきたいと思います。
結論:医療保険には「必要最低限」入った方が良い
結論からお伝えすると「医療保険」には入った方が良いと思います。
しかし、我々も普段から保険について多くの方にご説明をしていると「保険は不要」という方が一定数いるのも事実です。
この反対意見の理由は「日本には優れた健康保険制度があるから」です。
他国と比べても非常に日本の医療制度は優れています。
平成22年の財務総合政策研究所がまとめた「医療制度の国際比較」によると、WHO(世界保健機関)の評価として、総合的な医療システム達成度は世界191か国中第1位となっております。
参考資料:財務総合政策研究所「6か国対照表」
※PDF6ページ目に記載されています。
日本の医療制度の良い点は色々ありますが
・医療費の自己負担が少ない
・高額療養費制度
などが代表的なものとして挙げられます。
日本の医療費の自己負担の割合は下記の通りです。
引用:厚生労働省HP
医療費が1~3割で済むのは、通院をされる方などにとっては非常にありがたい制度ですね。
また、「高額療養費制度」は多額の医療費がかかってしまった場合に、自己負担が多くならないように、後から償還払いされる制度です。
例えば、40歳・年収500万円の方がその月に医療費が100万円だった場合、この制度を利用すれば、3割負担ではなく8~9万円程度で済みます。
これらの健康保険制度が充実しているからこそ「医療保険不要論」が出ているのだと思います。
健康保険制度は改悪される可能性が高い
では、なぜこれだけ医療体制が整っている日本でも、医療保険が必要かというと今後は「制度が改悪される可能性が高い」からです。
冒頭の75歳以上の医療費負担改正案もまさにそうですね。
引用:厚生労働省HP
元々1割負担だった層の方たちの中で、一定所得以上の方は2割負担にしようと議論されているのです。
このように、日本の健康保険制度は昔に比べて徐々に改悪されているのをご存知でしょうか?
下表がこれまでの推移です。
簡単にまとめると
・昭和48年 70歳以上の医療費無料
・昭和59年 被用者保険本人の自己負担1割
・平成9年 同自己負担2割
・平成13年 70歳以上の定率1割負担(月額上限付き)
・平成14年 70歳以上の定率1割負担(現役並所得者2割)
・平成15年 70歳未満の自己負担3割
・平成18年 70歳以上の定率1割負担(現役並所得者2割)
・平成20年 後期高齢者医療制度開始
【70~74歳 2割負担(現役並所得者3割)】
【75歳以上 1割負担(現役並所得者3割)】
というようになっております。
いかがでしょうか?
徐々に医療制度が改悪されているのがお分かりかと思います。
今後も、少子高齢化が進む以上、この健康保険費用が国の負担になることは間違いありません。
現役世代の負担を軽減するには、年金やこれらの医療制度を改正せざるを得ないわけです。
そうなると、現状の充実した医療制度が未来永劫続くとは考えにくいでしょう。
もしかすると、現役世代の医療費負担が4割・5割に上がる可能性だってあります。
まとめ:安くても良いので最低限の医療保険を
いかがでしょうか?
今後は健康保険制度が改悪されるのを前提として、「医療保険」を真剣に考えていかなければいけません。
高齢になってから加入すると、当然ですが保険料は高くなります。
もしものために、出来れば20~40代の方は低コストのもので良いので最低限の医療保険に加入することをお勧めします。
保険は一言でお金の準備です。もしもの時にお金で困らないようにするためのものですので、費用対効果や必要性などについては、それぞれの考えや価値観でも構いません。
もう既に日本では公的な年金制度や健康保険制度に頼るのではなく、自分の身は自分で守らなければいけない時代に突入しています。医療保険という分野も、各社様々に商品開発や改定を繰り返して良くなってきています。
「どの保険に入ったら良いのか分からない」という方はお気軽に弊社にご相談ください。

この記事は、弊社代表が語る「うっしーのぶっちゃけ保険トークちゃんねる」の動画をもとに、書いた記事となります合わせてご覧ください。↓