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団体信用生命保険とは?仕組み・注意点を解説
住宅を購入する際に、大半の方が住宅ローンを組まれると思います。
その際に銀行から一緒に提案される「団体信用生命保険」(以下:団信)という保険をご存じでしょうか?
簡単に言うと、住宅ローンの返済中に契約者が万が一死亡した時などに、保険が適用されて弁済してくれる保険です。
団信については、住宅ローンを組む際には頭に入れておく必要があり、もしもの時にご家族が安心して住み続けられるようにしっかりと確認しておいてください。
今回は団信の仕組みや注意点について解説していきます。
そもそも団体信用生命保険って何?
団信とは、住宅ローン専用の生命保険であり、契約者が万が一死亡・高度障害状態になった時に残債を肩代わりしてくれるものです。
例えば、35年ローンで4,000万円を借りた場合、返済途中に契約者がお亡くなりになった場合、残債の返済義務はご家族ということになります。
その結果、ご家族には大きな住宅ローンだけが残り、最悪の場合には、夢のマイホームを手放さなければいけない事態にもなりかねません。
そのようなことにならないための保険が団信です。
加入をしていれば、ご家族が残りの住宅ローンを支払う必要はありませんので、その後も安心して暮らしていくことが出来ます。
しかし、住宅ローンを組む際に契約者は理解していたとしても、ご家族が万が一の団信について知らないことも多いそうです。
この点はしっかりとご家族と情報共有をしておくことを強くお勧め致します。
団信の種類について
団信は大きく分けると
・通常の団信
・3大疾病特約付き団信
・8大疾病特約付き団信
の3種類があります。
・通常の団信
これは一般的な保険内容で、死亡または高度障害状態になった際に適用されます。
加入したからといって、住宅ローンの金利に上乗せされることはありません。
・3大疾病特約付き団信
上記の適用条件以外に3大疾病(がん・脳卒中・急性心筋梗塞)になった際でも完済される仕組みのものです。
一般的には住宅ローンの金利を0.1~0.3%上乗せすると加入することが出来ます。
・8大疾病特約付き団信
3大疾病に加え、さらに5疾患(高血圧症・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変・慢性膵炎)になった際にも適用される保険。
こちらも金利上乗せ(3大疾病よりも少し高め)で加入可能です。
なお、3大疾病付きと8大疾病付きに関しては、商品や金融機関によって保障内容が異なるので要注意です。
例えば、3大疾病付きといっても、病院で「がん」と告知された段階で支払いが免除されるものもありますし、入院して数ヶ月経たないと適用されないものもあります。
金融機関に確認をして、十分に検証しておきましょう。
加入申請時の注意点
通常、フラット35などの例外を除き、団信は住宅ローンの申請時に一緒に加入することを条件にしていることが多いです。
このときに2つ注意して頂きたいことがあります。
健康状態が良くないと加入出来ない
これは一般的な生命保険と同じです。
過去に大きな病気に罹っていたり、持病がないかの健康告知が必要です。
その点を踏まえ、団信加入に問題がないかどうか保険会社は精査をします。
つまり、持病や既往症がある方は、希望の金融機関で住宅ローンが組めないこともあります。
ローンを組むときにはこの点は十分に注意しておきましょう。
万が一、健康状態が原因で民間金融機関から住宅ローンの承認が出ない場合は、住宅金融支援機構の「フラット35」などを活用する方法があります。
フラット35でローンを組む時は団信加入が必須条件ではないので、団信無しで借り入れが可能です。
しかし、その場合は他の生命保険などで団信の代わりを補填する必要がありますので、十分検討した上で判断してください。
※民間の生命保険で加入する方がお得な場合があります。詳しくは、お問合せください。

入院だけでは適用不可
先ほど、団信の種類についてご説明しましたが、ケガや病気で入院しただけでは団信は適用されません。
長い期間ローンを組む場合、その間に長期入院を強いられることがあるかもしれません。
長期間働けなくなり、住宅ローンの支払いが困難になった時でも、保険金は支払われませんのでご注意ください。
もしも、そのようなことが起こりうる場合は、医療保険の追加加入などで補填する対策も良いでしょう。
状況によっては、労災や傷病手当金の活用も出来ます。
合わせて、ご自身に何かあったときにどれだけの保障が必要になるのか事前に把握しておくことも大切ですね。
まとめ
住宅ローンを組む際に、団信の保障内容については必ずご家族で共有されることをお勧めします。
また、住宅購入と合わせてライフプランシミュレーションをする方もいらっしゃると思います。
その時に、保険の見直しなども行う方も多いでしょう。
団信での保障内容を知らずに過剰に保険に入っている方もいるかもしれませんので一度ご確認ください。
ご自身が加入している保険内容の検証をする際に、団信も考慮すれば無駄な保険料を支払う必要がなくなるかもしれません。
場合によっては、固定費の節約になりますね。
気になる方は一度弊社にお気軽にお問い合わせください。
