このような事態を避けるためには、自分が必要としている保険をしっかりと見極めてから契約する必要があります。保険料が安いからという理由で安易に保険期間が10年の掛け捨て型保険に飛びつく前に、そもそもこの保険の保障を受けたいのは何歳までなのか、40歳、50歳になっても更新していく必要があるのかを冷静に考えることが重要です。また、考えた末に30歳から60歳まで保障を受けたいということであれば、保険期間が30年の定期保険に入れば更新の必要もありませんし保険料は期間内は一律です。
「月々たった3,000円で安心が買えます」と保険料のメリットばかり説明する営業マンが、未来の「こんなはずではなかった……」を生み出しているのも事実です。長い目で見て自分の人生にはどんな保障が必要なのかを一緒に考えてくれる営業マンに出会うことは、とても重要なのです。
株式会社プラスでは、お客さまが他の代理店で契約した保険の確認・見直しもさせていただきます。また、他の代理店を通して契約を結んだ保険の担当を引き継ぐことも可能です(中にはお取り扱いできない商品もあります)。引き継ぎの依頼自体はお客さまにお願いすることになるのですが、その段取りのお手伝いはさせていただきます。これはプラス独自の強みではなく、どの保険代理店でも可能な手続きですので、ご自身の担当営業マンに不安を感じられたり、遠くへ引っ越してしまう、担当が居なくなったなど、お困りの際にはお近くの保険代理店にお気軽に相談をしてみてください。
以上のように、生命保険にはデメリットがあることを見てきました。しかし、生命保険はこのような“特長”を持った商品だと理解いただき、他の金融商品や投資商品とあわせて一つの手段として考えていただければ幸いです。
しかし、「生命保険は貯蓄ではなく保険です」と言ったそばから何を言うかと思われてしまいますが、生命保険で安全に資産を増やすことが運用できる商品があるのです。
敢えて生命保険で資産を増やす
一見、財産を増やすには向いていないような生命保険。実は、まだあまり知られてはいませんが、資産を増やすことに適した保険商品が存在します。それを活用すれば、比較的少ないリスクで資産を増やし、かつ税効果も望めるという非常に大きなメリットがあります。
その手段とは、【生命保険での積立投資】です。
積立投資とは文字通り、積立型の投資信託のことを言います。投資信託とは、投資のプロに資金を預け、代わりに運用をしてもらうシステムのことです。投資のプロは、多くの投資家から集めた資金を元手に、株や債券などの複数の商品に投資・運用します。そして、一定額・一定数の投資信託を毎月買い続ける投資法のことを「積立投資」といいます。
「投資」と聞くと、なんだかリスクが高い気がするし、そもそも余剰資金が多い人や企業がやるものだと思っている方は多いと思います。もちろん大きな資金がある方が投資では成果が出やすいです。しかし、積立投資の方法を取れば少額でも効果が出せます。
日本は今、超低金利の状況が続いています。ただ銀行にお金を預けているだけでは、ほとんど資産は増えません。そのことを銀行が一番わかっています。資産を増やすためには、預金以外の方法選ぶ必要があるのです。今では銀行こそ、預金ではなく投資信託や生命保険を積極的に提案している時代です。そんななかでも比較的始めやすいのが、この生命保険での積立投資です。
なぜ、そう言えるのでしょうか? まずは積立投資のメリットから見ていきましょう。
積立投資のメリット・デメリット
メリット1.少額から開始できる
「投資はお金持ちでないとできない」というイメージを持っている方も多いと思います。投資は余剰資金で行うこと、それは投資における鉄則です。ですが積立投資の中には、なんと数百円から開始できる商品もあるのです。
もちろん、月に1,000円の積み立てを30年間続けたとしても元金は36万円にしかならず、資産と呼ぶには心もとない金額ではあります。しかし、自分の身の丈に合った投資をまずは体験できるというハードルの低さは、大きなメリットといえます。
メリット2. 購入タイミングを分散できる
「今買うと株価が下がって損をするかもしれない」などとタイミングを気にしすぎ、投資をためらってしまう人がいます。確かに、大切な資金を注ぎ込んで投資をしたのに、大きな天災やリーマンショックのような予期せぬ事態で大きな損害を受ける可能性もあり、慎重になるのも仕方のないことではあります。
積立投資には、タイミングを図らずに開始できるというメリットがあります。
積立投資は、毎月同じ日に同じ金額分の投資信託を自動的に購入する仕組みになっています。株価が上昇しようが下降しようがまったく関係なく、自動的に定額で購入し続けるのです。これを「時間分散」と呼びます。
例えば、毎月1万円で積立投資をすると決めたとします。株価が上昇している時は、この1万円で10口の商品を購入できました。つまり1株1,000円です。その後、株価が大きく値下がりしてしまい、ピーク時の2分の1の価値になってしまったとしましょう。普通に投資していた場合は真っ青になってしまうケースです。
積立投資では、そんな状況でも自動的に、毎月同じ日に同じ1万円分の商品を買い続けるのです。株価は半分に下がっているので1株500円です。同じ1万円でピーク時の倍の20口の商品を購入できることになります。
これこそが、積立投信の大きなメリットです。株価は日々、変動します。上がっている時も下がっている時も淡々と買い続けることで、所有する金融商品の数はいつの間にか増え、景気が回復した際には大きな利益を生むことになるのです。このような購入方法を、投資用語ではドルコスト平均法と言います。
一括で株などの金融商品を購入した場合は、株価の急な下落などで大打撃を受けますが、このように毎月決まったタイミングで購入していればリスクを減らすことができるのです。
もちろん、右肩下がりの商品に投資していては、いつまでたっても資産は増えません。しかし短期的には右肩下がりであっても長期的に見れば必ず上昇するのが株式市場です。言い換えると波のように上下動を繰り返す可能性が高いものを選んだ方が時間分散の効果が高いということです。これは投資でいうリスクをとるということになります。
また、例えば1万円の投資額を2つの商品に分散するなど、投資先を複数に分けてリスクを分散させる手段もよく取られます。
これを「分散投資」といいます。
メリット3.ストレスが少ない
積立投資は、株やFXなどの投資手法と比べてストレスが少ない投資法だと言われています。最初に月々の購入金額を決めた後は、長期間、自動的に積立投資が行われるからです。
株式投資やFXだと、こうはいきません。投資商品の売り買いのタイミングを図ったり、価格変動をチェックしたりする毎日は、よほどの運用のプロでない限りはかなり消耗してしまうものです。そんなストレスを最小限に押さえ、どんなに株価が下がっても淡々と、むしろ株価が下がった時ほどラッキーと思って資産運用し続けることができるのは大きなメリットと言えます。
このように、長期の投資ができればメリットが多いように思える積立投資ですが、デメリットも併せてご紹介します。
デメリット1.手数料がかかる
積立投資では、プロに運用を委託するために販売手数料、信託手数料、信託財産留保額などの手数料が発生します。決まった金額ではなく、各投資先(ファンドといいます)によって異なります。
デメリット2.元本保証がない
あくまで投資ですので、普通の預金や固定金利などと違って元本は保証されていません。比較的リスクを分散した投資方法ではあるものの、元本割れしない保証はありません。
デメリット3.運用益が課税される
積立投資で得た利益は課税対象です。積立投資の運用益に対しては、2018年現在、20.315%(所得税15%・復興特別所得税0.315%・住民税5%)の税金がかかります。もしも10万円の利益が出た時には、2万315円もの税金がかかってしまうのです。
証券会社で行う積立投資の大きなデメリットである20%以上の課税。実は、生命保険という入り口から行えば、このデメリットを大きく軽減することができるのです。