40歳で起業した激動の一年を振り返る

この記事は、ITエンジニアを中心に会社員として14年、ソニー生命保険の個人事業主として7年のビジネス経験を有している私自身の起業した実体験を纏めた記事です。

これから起業を考えている方の参考になれば幸いです。

起業を考えている方へ一番伝えたいこと

自分の人生において、起こる事すべてに対して他責にせず自己責任として捉えられる覚悟のある方なら、起業することでより充実した人生を送れると思います。

私が考える人生の充実さとは「自由」の一言につきます。人生の多くは仕事に時間を割きます(そうではない方も私の周りには沢山いますがwww)。

10年後・20年後の目標をどこに定めるのか、ステークホルダーとの関係性、お金の使い方、会社のルール、会社法や業界の法律に則り全て自分で決められす。

ですので、もっともっと自由に生きたい、自分の人生を100%コントロールしたい、という考えを持っている方には、起業することをお勧め致します。

起業して苦労したこと

これまでゆるい人生を送ってきたせいか、すべてが苦労に感じました(笑
人のこと、お金のこと、その他諸々、今までの人生で経験したことのない苦労の連続でした。

では、苦労することは不幸なことか?

そんなことは全然なく、人生で一番学べた年だったし、めちゃくちゃ人の優しさや温かさを感じられた一年でした。

もう40歳だけど、若いときの苦労は買ってでもしろ、の本当の意味を知ることができたし、楽しさや利便性はお金で買えるけど、幸せはお金で買えないんだなと気付かされた一年でした。

起業して学べたこと~外部環境~

今のおかれている環境において、何が不測の事態で、何が対処できる事象なのかを自分なりに事前にきちんと予測しておく事の重要さと、外部環境の変化に無理に逆らわず、歯を食いしばって出来ることを全力でやることの大切さを学べました。

今年の保険業界で一番の出来事は2月13日のバレンタインショックです。日本にある全ての保険会社の法人保険の販売が停止しました。

起業していきなり売る商品が手元からなくなってしまい、いつから販売が再開されるかの目処も立たず、俺はなんてついてないんだぁ~と自己嫌悪に陥いり下を向いていた時期もありました。

ただ、それでもリスクをとって自分について来た社員、そして家族を守るためにも、いつまでも下を向いていたらダメでコントロール出来ないことに悩んでも仕方がない、ときちんと割り切って全力で対処する事の大切さを学びました。

起業して学べたこと~お金~

固定費ってやっぱり高い(笑
ソニー生命で働いていたときの固定費は個人事業主だからたかがしれていたのですが、会社にすると桁が違うんだなと実感しました。もちろん事業計画は立てているから頭では理解していたのですが、売りがたたないと通帳からあっという間にお金が無くなっていく様をみて、さすがにビビりました。資金繰りで不安になる経営者の気持ちをめちゃくちゃ理解できたかなと。

起業して学べたこと~戦略~

個人事業主から同じ業種で起業したこともあり、過去の成功体験に基づいて戦略を練って実践してきましたが、これが誤りでした。

今なら理解できますが、そもそもビジネスの前提条件が違うのに、それを土台にして戦略を立ててもそりゃ~失敗するわなと。

やっぱり、脳みそに汗をかくくらい頭を使わなければだめで、安易に戦略を立てて実践することの悪い影響を学ぶ事が出来ました。

起業して学べたこと~人(社員)~

人(社員)とどう向き合うのか。うまく人間関係が回っている間はいいけど、悪い方向に回りだした時に何を基準に判断するのか。

青年会議所では、沢山のメンバーと向き合ってきたのである程度自信はあったのですが、ビジネスに置き換えるとこれもまた沢山の間違いがありました。

JCで上の立場として一番意識していたことは、労いや寄り添いです。

JCの活動でお金をもらっている(与えている)分けではないので、ありがとうの一言はもちろん、美味しいご飯やお酒をご馳走したり、明け方まで話に耳を傾けたり、格好いいネクタイをプレゼントしたり、言葉と行為で感謝の気持ちを表してきました。

しかし経営者として会社で一番上の立場に立つと、この向き合い方は間違い(順番が違う?)だなと思いました。

なぜならば給料という対価を支払っているからこそ、その与えられた範囲で責任をきちんと果たしてもらう必要があるからです。

それが出来ないのであれば、物をプレゼントしたりご飯をご馳走することよりも、きちんと指導?理解できるまで伝える?ことこそが、会社という組織において、一番大切な向き合いになるのかなと感じております。

起業して学べたこと~仕事の作り方~

複雑なタスクをもの凄いスピードでブレイクダウンして処理できる方もいれば、シンプルな仕事でもミスをしたりあたふたしたりする方もいます。そんなのは当たり前だけど、いざ自分が上にたつと相手の能力を度外視して大雑把に仕事をお願いしてしまい、結果が上がってこない状況を作ってしまいました。

仕事を作り出す側(与える側)は、その方の能力にあわせ出来る限り結果が分かりやすいシンプルな仕事にまで落とし込むことが、上の立場の責任だなと思いました。

もう少し深く考えると、そもそも儲けるためのシンプルな仕事はなんなのか、考えれば考えるほどやっぱり戦略がすべてだなと思いました。

拙い経験ですが、自分がこの一年経験したことを言葉にして発信することで、誰かのお役に立てば嬉しい限りです。

長文ですが、最後まで読んで頂いた方、ありがとうございました!